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Regression 02122026 - 瞑想

Regression 02122026 - 瞑想



初回公開日2026.2.12
更新日2026.2.13

=== 瞑想の効果 === マインドフルネス瞑想は不眠症と戦うのを助け、睡眠を改善でき、他のリラクセーション法と同じ程度に健康に良いと考えられている。臨床研究で瞑想の心身への良い影響を示唆する報告が出るようになると、健康管理、心理治療、教育の分野に応用されるようになった。

同志社大学大学院脳科学研究科教授である貫名信行等によると、瞑想はセロトニンを増加させ、瞑想すると[[ガンマ波]](認知活動関連の脳波量)が増加するといい、瞑想を1日に約10時間行なうチベット仏教の僧侶の大脳は思考や創造性を担う前頭前野の皮質が厚くなっているという Relook │ マインドフルネス瞑想メディア |website=Relook │ マインドフルネス瞑想メディア 脳科学から生まれた誘導音声 日々の瞑想で内面が変わる |date=2020-12-18 |access-date=2023-11-04}} Relook │ マインドフルネス瞑想メディア |website=Relook │ マインドフルネス瞑想メディア 脳科学から生まれた誘導音声 日々の瞑想で内面が変わる |date=2023-02-19 |access-date=2023-11-04}}

生理・生化学的研究では、瞑想特有の身体の健康への効果はないようである。臨床的・心理学的な研究には、何をもって客観的であるとするかという問題があるが、概観すると、瞑想は心理学的にみて健康に良い影響があり、不安・恐怖症の改善、依存症の抑制、といった報告があり、知覚の感受性を高めることが示唆されている。また心身医学的な見地から、心筋梗塞後のリハビリテーション、気管支喘息、不眠、高血圧に有効であるかもしれず、また人間関係における信頼や自己評価の改善などに良いという報告もある。これらの研究は瞑想の治癒的な力の可能性を示唆しているが、ただし、安藤治によると、こうした作用は瞑想特有であるとは言えず、研究の質も不十分である。補完医療としての活用も試みられている。[[うつ病]]は再発を繰り返しやすく、再発防止のため最低2年間は[[抗うつ薬]]治療が推奨されているが、瞑想を取り入れた[[マインドフルネス認知療法]]に再発リスク低減効果があるのではないかとされ、[[英国]]の研究チームが効果があったと報告した。同研究チームでは3度以上うつを繰り返し、抗うつ薬を服用する経験者424人を被験者とし、半数ずつをランダムに分け、2年間にわたりマインドフルネス認知療法をする群と抗うつ薬治療を行い、両群の再発率を比較した。その結果、マインドフルネス認知療法群で再発率が44%、抗うつ薬治療群で再発率が47%となり、両群に統計的に有意な差はなかった。研究チームは双方ともにうつ再発や後遺症、生活の質向上により良い結果をもたらしていた、と結論付けた。

== 学校教育における瞑想 == [[タイ王国|タイ]]の小学校では、朝礼時と昼食後に瞑想の時間が取られている

== 弊害・危険性 == [[アメリカ国立衛生研究所]]は、瞑想は一般的に、健康な人にとっては安全であると考えられると報告している。瞑想は経験豊富な優れた指導者の元で、正しい態度で行われる必要がある。精神疾患の既往、身体的な病気がある場合には、始める前に主治医等と相談し、瞑想指導者に病気について知らせることが必要である

瞑想が宗教的文脈と切り離され、一般での実践が盛んになると、瞑想によって精神的に不調になり、精神病を患う人も現れるようになった。瞑想の臨床研究が盛んになると、瞑想の弊害も報告されるようになった。一般社会に瞑想や神秘主義が流行しているため、精神科医がそうした事象が引き起こす精神的不調や病気に関する十分な理解、援助の知識を持つ必要があるが、そうした蓄積はいまだ十分ではなく、精神科医の側からも教育と研究の必要性が指摘されている。

安藤治は、「そのような報告はまだ数は少ないが、臨床的報告としては非常に重要なものである。というのも、それは、臨床場面で安易に瞑想を適用ないし「処方」したりすることがはらむ大きな危険性を直接的に示すものだからである」、瞑想に不向きな人がおり、様々な瞑想の伝統のように瞑想には十分な準備が必要である可能性がある、と注意を促している。弊害としては、「時折起こるめまい、現実との疎外感、それまでになじみのなかった思考、イメージ、感情などが引き出され、それらに敏感になることによってもたらされる苦痛、また、不安、退屈、ゆううつ感、不快感、落ち着きのなさの増大」などが報告されており、マインドフルネス瞑想によって[[トラウマ]]記憶が思い出され、それがうつのきっかけになる恐れもある。マインドフルネス瞑想がストレスになって、痛みへの耐性が下がったり、自己コントロール力が低下した例もある。

アメリカ国立衛生研究所は、瞑想が[[不安障害]]やうつ病のような一種の精神病の人々の症状を引き起こしたり悪化させたという報告は稀だと述べている。[[マインドフルネス]]瞑想の実践のリスクについては科学的な情報は十分でないが、パニック・うつ・不安の発現・悪化などの報告があり、また稀ではあるが、そう状態・精神症状なども報告されている。マインドフルネス瞑想の長期のリトリート(英:[[:en:Retreat (spiritual)|Retreat]]、集中合宿)では、害の報告は稀であるが、数人の参加者が終了後、数カ月または数年間続く深刻な心理的問題を報告している。ヴィパッサナー瞑想のリトリートでは、1日12時間以上の瞑想を行った人と、2時間以下の瞑想を行った人では体験内容に大きな違いがあることが報告されており、データの集め方が十分とは言えないが、長時間の瞑想者は「身体イメージの変化、エネルギーが湧き上がってくる感覚、通常とは異なる呼吸のパターン、幻覚体験を含んだ奇妙な視覚、聴覚、味覚、嗅覚の変化、喜びや言いようのない幸福感、時間感覚の変化、集中力の変化、対外離脱体験、自然な気づき、スピリチュアルな体験」を報告している。

瞑想のリトリートの場合、日常と切り離された環境で長時間の瞑想を行うため、瞑想体験が深まり、意識は内面へ集中し、日常から意識は遠ざかることになる。リトリートから日常生活に戻る際に「現実的な見当識が弱まり、思考プロセスが止まってしまい、自分が何をすべきか、どこへ行くべきかといったことがなかなかできなくなったりする」といった障害が見られることがあり、その症状は精神医学で[[離人症]]と呼ばれる症状に極めて似ている。長期瞑想者のほとんどがこの離人症的な障害を体験しているともいわれ、精神科での治療が必要になった例もある。ただし、瞑想による離人症的な障害と離人症が同じものであるのかはわかっておらず、瞑想による離人症的な障害は、薬物投与で悪化するという指摘もある。

自我構造の弱さが病理として表れていると考えられる精神病や[[境界例]]には、瞑想は有害である可能性がある。臨床研究の中には、瞑想は「精神病や境界例、慢性のうつ病、片頭痛や[[レイノー病]]などに対しては安易に適用されるべきではない」ことを示唆するものもある。 マインドフルネス瞑想は、不安、うつ状態、トラウマ、精神疾患の既往のある人には、有害な作用が増強される可能性があり、一方でこれらが改善することも報告されているため、十分なトレーニングを受けた指導者が慎重にスクリーニングを行い、途中経過をモニターしつつ実施することが必要とされる

マインドフルネスの実践は、快適な、不快な、または中立的な体験をもたらすもので、動揺、身体的不快感、眠気、悲しみ、怒りなどの不快な経験も含まれる。多くの場合そうした経験は一時的なものであり、それが生まれて消えていく過程を観察することが学びのプロセスになっているが、ごく一部の参加者は持続的な悪化または長期的なダメージを経験している可能性がある。この問題はまだ十分に研究されておらず、今後の研究が期待されている https://docs.wixstatic.com/ugd/254019_52f717ee583d43e994df6d5bb67734b9.pdf 日本語要約

運動をする際に、その強度、個人の特性、指導者の質が重要であるように、マインドフルネスなどの瞑想の実践においてもその3点は重要である。マインドフルに食べる、見る、聞くといったごく軽度の実践が有害であるというデータはない。8週間にわたり毎日最大で40分間のマインドフルネスを実践する心理療法[[マインドフルネスストレス低減法]]は、強度は中程度であるが、参加者の母集団が明確に定義され指導者が十分に訓練された予備調査では、害の証拠がないことが示唆されている。最も強度の強い実践はリトリートであり、参加者は1日何時間も、時に1週間も沈黙の中で瞑想を続ける。マインドフルネスの悪影響の報告は、ほとんどがこうしたリトリートである

瞑想初期の段階に、実践方法・実践態度が間違っていると、受け流すべき思考に圧倒されて妄想的な思考に陥ったり、不安や心身の不調が現れることがある。瞑想を進めていくと、心理的な防衛のメカニズムが崩され、不快な記憶が思い出されたり、心理的葛藤が起こって不快な気持ちや抗うつ感に悩まされたり、痛みが起きることがよくあり、精神病の既往歴のある人の場合、再発の可能性もある。心理学的な知識のない瞑想指導者が、不調に陥った瞑想者に対し、さらに集中的な瞑想をするべきだと判断して悪化する可能性もあり、このような事態に陥った場合、精神科医等の専門家による介入が必要となる可能性がある。

瞑想の実践がある程度進んだ時期(キリスト教においては、念祷に熟達した段階)では、キリスト教の聖者[[十字架のヨハネ]]が「魂の暗夜」と呼んだ、霊的進歩が停滞し、むしろ後退してしまったように思われ、「生のすべてが意味を失い、深い苦痛や絶望、重苦しい抑うつ感にさいなまれる」状態になることがある。通常のうつ病的な状態とは異なり、自殺することはないと言われ、十字架のヨハネの理解によると、魂がより高い次元に足るための一つの過程である。同様の体験をした聖者たちの記録が、魂の暗夜を乗り切るささえとして活用される。

多くのスピリチュアルなコミュニティには、現実逃避や、現実の問題に魔術的な解決がもたらされることを期待して、瞑想などのスピリチュアルな実践に熱中している人も少なくない。トランスパーソナル心理学者・精神療法家のフランシス・ヴォ―ンは、瞑想や様々なスピリチュアルな実践に向かう人の態度に見られる問題として、スピリチュアル・アディクション(スピリチュアル中毒、スピリチュアル依存)をあげており、「スピリチュアリティへの強い欲求やこころざしには、本質的に自己の責任の放棄という要素が含まれるため、外的対象に依存しがちになり、アディクション(中毒)に陥る傾向がつねに強く潜在している」と注意を促している。精神医学や心理学が、スピリチュアルな実践を病理的なものと考えたり、疑いの目で見るのは、こうした一部の実践者たちの現実逃避的な態度も影響している。現実逃避的な人が瞑想などのスピリチュアルな実践を行う場合、依存が起きやすく、一度依存してしまうと抜け出しにくい。スピリチュアルな実践を行う自分を特別だと思い上がったり、スピリチュアルなもののみに価値を見出すような生活の破綻が起こることもあり得る。まだ自我が確立されていない場合、スピリチュアルな実践が弱い自分の自己評価を高める道具になってしまう恐れもあり、罪からの解放や浄化を目指す場合には、実践全てが贖いの儀式と化してしまうこともあり得る。

瞑想修行がすすみ、集中的瞑想の段階に入ると、新しい心的世界に直面し、様々な心的要素が現れ出でる。多くの瞑想伝統では、こうした現象は悟りに至る過程にすぎず、「副作用」のようなものとみなされているが、瞑想者が受ける衝撃は大きく、道を踏み外す人もおり、病気のような状態になる人もいる。研究の盛んな欧米ではまだこの段階に達している瞑想者は少ないため、こうした現象がどの時期に現れるかよくわかっていないが、初心者にはみられない。感情的・身体的エネルギーの激発(体の一部が突然動く、急に脊髄が燃えるように感じられて体中が熱くなる、身体各部に強烈な痛みを感じる、身体各部の緊張が急に解き放たれる、様々な色の光に襲われる、強い[[エクスタシー]]を伴って身体全体が震える、複雑で劇的な身体の動きが数日~数年続く、など)があり、そうした現象が起こった場合、冷静に観察しながら正しい瞑想を続けるが、瞑想をいったん中断して適度な運動や鍼治療、農作業やイメージトレーニングを行うこともある。[[ヒンドゥー教]]で「[[クンダリニー]]の覚醒」と言われる状態に当たるものだと思われるが、「クンダリニーの覚醒」自体が、科学的に十分理解されていない。

また瞑想集中期には、身体の大きさや重さの感覚に異常が生じたり、自分自身を外から眺める[[幽体離脱]]体験することもある。幻聴などの聴覚の変容、絶望感、喜び、深い悲しみ、恐怖といった強い感情に急に襲われたり、感情が強く動きコントロールできなくなることもある。過去世のようなヴィジョンや見知らぬ情景といった古代的・元型的イメージに圧倒されて、精神のコントロールを逸するものもいると言われる。こうした体験を恐れたり強く抵抗すると、禅で「魔境」と呼ばれるように、体験に取り込まれて瞑想が継続不可能になることもあるが、優れた指導者による十分なサポートなしに、体験を受け流すことは難しく、病的な状態に陥り、薬物治療が必要になる危険性がある。

集中的瞑想が深まり、次なる段階への入り口に差し掛かると、「すばらしい喜び、至福の感情、魅惑的な恍惚感、強烈な解放感」が湧き上がることがあり、瞑想者がこれを瞑想の最終的な到達点と勘違いすることが少なくない。シュード・ニルヴァーナ([[偽涅槃]])と呼ばれており、瞑想が深まる過程の正しい一段階であるとみなされているが、強烈な幸福感を伴うため、この体験に夢中になってしまったり、悟りの境地に達したと信じてしまうものもいる。伝統的な瞑想では、こうした体験を指導者がチェックし、瞑想者が正しく認識するよう導くよう体系化されており、このような体験とは距離を取って接するように指導される。

また日本の[[禅宗]]では、修行の途中で様々な精神的・身体的不調をきたす状態「禅病」があることが、修行者たちの間で知られているが、肯定的な体験ではないため、あまり記録が残されていない。江戸時代の禅僧[[白隠]]が禅の修行で患った禅病は、[[臨済宗|臨済禅]]の[[公案]](師に与えられた非論理的な質問への答えを探し出す修行法)によって引き起こされることが多いと言われる。安藤治は、瞑想が深まった高次の段階で起こる障害は情報が少ないため、白隠の記録は意味深いと評している。

さらに深まった洞察的瞑想期の体験については、あまり知られていないが、世界の生成消滅の有様についての洞察をつかむと言われている。なお、瞑想に伴って現れる危機は、必ずしも瞑想の段階と正確な関連があるわけではなく、整理することは困難である。

== 脚注 == === 注釈 === === 出典 ===

== 参考文献 ==

  • }}
  • ** |author=[[吉永進一]]・松田和也 執筆|title = 神秘学の巨人たち 近現代編}} ** |author=豊島泰国・松田和也 執筆|title = 神秘学・秘教文献100}}
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  • |author=保坂俊司|authorlink=保坂俊司 |title=仏教とヨーガ|series= |publisher=[[東京書籍 ]] |year=2004 |isbn=}}
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  • 編、[[井上順孝]] 監訳、井上順孝・井上まどか・冨澤かな・宮坂清 訳 |title=現代世界宗教事典-現代の新宗教、セクト、代替スピリチュアリティ|publisher=[[悠書館]]|date=2009}} ** |author=Michael York 執筆|title = ニューエイジの伝統}} ** |author=Kevin Tingay 執筆|title = 人智学運動}} ** |author=John A. Saliba 執筆|title = シルヴァ・マインド・コントロール}}
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  • |url =http://www.jacp.org/wp-content/uploads/2016/03/2011_38_hikaku_07_handa.pdf |format=PDF}}
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  • |url=https://hdl.handle.net/2433/154771 }}
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  • |url =https://hdl.handle.net/2065/46012 }}
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  • ** |author=永沢哲 執筆|title = 第1章 瞑想の脳科学の現在 二一世紀の瞑想する脳科学―自己変容のパラダイム}} ** |author=林紀行 執筆|title = 第4章 瞑想による身心変容の科学的実践研究の試み 身心変容の科学―マインドフルネスの科学}} ** |author=濟木潤 執筆|title = 第4章 瞑想による身心変容の科学的実践研究の試み ニューロフィードバック―自身の脳活動による身心変容}} ** |author=加藤雅裕・安本義正・永沢哲 執筆|title = 第6章 瞑想と連関する身体技法 倍音声明の音構造}} ** |author=内田樹 講演|title = 第7章 シンポジウム―身心変容の比較宗教学 講演1 身心変容技法としての武道と芸道―合気道と能を中心に}}
  • ** |author=有光興記 執筆|title = セルフ・コンパッション:最良の自分であり続ける方法|pages= 39-49}}

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